2010年に発足したDSP五協フード&ケミカル株式会社では、これまで利用してきた基幹システムがEoSを迎え、環境変化にも柔軟に対応できる基幹システムへの刷新を目指したプロジェクトを2014年に発足させました。同時に、業務負担の高かったWeb EDI関連の業務自動化に取り組みました。当初は多業界にわたる4000を超える取引先全てを網羅できる単一のEDI構築は困難だと判断し、Webブラウザに特化した自動化ツールを検討したものの、実装が進まない状況でした。その後、自動化に向けたプロジェクトを再度推進していくべく新たな仕組みを模索。そこで注目したのが、すでに市場に広がりつつあったRPAでした。
導入事例のダウンロードお客様の声
「RPAは、従業員の業務負荷を軽減して新しいことにチャレンジできる、クリエイティブな業務に専念できる環境を提供してくれるツールだと思っています。 Bot数はまだ少ないものの、RPAを活用することで多くのリ ターンが享受できていることを経営層に報告できました」
お客様の成果
半年で約596時間
業務削減効果
半年で100%
投資費用の回収
RPA導入に向けて情報収集を開始した同社。社内では、申請システムなどパッケー ジ製品を利用しているケースが多く、それらに横断的に対応できるものを検討。特にWeb EDIでの受注情報を登録する基幹システムにはOBICを採用していました。リモートデスクトップサービスを経由しての利用にも対応できる製品として、オブジェクトクローニングといった優れたコマンド群を持っていたAutomation Anywhereに注目しました。
また、Web EDIによる受注時には顧客から送られてくるメールをトリガーにBot操作を進めていくため、豊富なトリガー機能などを持つAutomation Anywhereが最適でした。さらに、将来的なAI OCRへの展開をはじめ、Botのバージョン管理機能や認証情報を管理するCredential Vaultが備わっているなど、Automation Anywhereだけで 運用管理が完結できる点を高く評価。サポート面でも、A-Peopleなどのコミュニティが用意されているなど、豊富な技術情報がある点を評価し、結果として、同社における業務効率化を実現するためのツールとして、Automation Anywhereが採用されることになりました。
自動化されたプロセス
今後については、Web EDIに関する基幹システムへの登録の自動化を進めながら、全社的にRPAを展開していきたいと語ります。また、AI OCRなど次のステージにつながるRPAによるBot作成にも取り組んで行くとしています。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の新たな働き方に対応するため、業務負荷が高まる可能性のある与信管理の業務にも、RPAを積極的に活用していきたいと同社は考えています。
お客様の声
「システム部の負担が減らせるよう、部品や実行インターフェースを先行して用意してきました。現場自らRPAが呼び出せるなど、現場に浸透しやすい形で展開したことが成功のポイントの1つ」
「596時間の業務削減によって、 RPAのライセンスをはじめ、サーバー費用やRPA開発工数など、システム導入に関わる投資コス トがすでに回収できています。対応業務をさらに増やしていけばいくほど、リターンが享受できます」
大日本住友製薬のフード&スペシャリティ・プロダクツ部門と子会社であった五協産業が事業統合して2010年に発足したDSP五協フード&ケミカル株式会社。“「役に立つ」を 揃えます。”をコーポレートスローガンに掲げ、大日本住友製薬グループ会社として、多糖類を中心とした食品素材をはじめ、医療品原料や化粧品原料、コーティング材料・工業薬品、電子薬剤といった化成品分野の幅広い商品を提供しています。研究開発部門を持つメーカーとマーケティング力や幅広いネットワークを持つ商社としての機能を兼ね備えることで、研究・開発・販売一体型企業としての強みを発揮しています。