渋谷区役所は、2019年1月に新庁舎へ移転しました。渋谷区 デジタルサービス部長 ICTセンター長(統括課長)事務取扱の伊橋 雄大 氏は、「新庁舎への建て替えに伴い、ハードウェア基盤、ネットワーク、職員が使うデバイスといったオフィス環境のインフラを刷新した」と説明します。
デジタルサービス部 ICTセンター ICT第二係 係長の宇都 篤司 氏はDXのテーマについて「たとえば、AI-OCRを活用した 各種帳票のペーパーレス化やBI(Business Intelligence)ツールの活用によるデータ分析・活用の促進」などのテーマがあり、その一つがRPAの導入だと話しました。
導入事例のダウンロード「Automation Anywhereによるロボット開発の内製化体制を進めたからこそ、現場の職員が業務改革を自分ごととして考え、主導する風土が醸成できたのではないかと考えます」
「職員の働き方を変え、デジタルを活用した業務プロセスによって区民への行政サービスの質を向上させるDX推進のテーマの一つとして、RPAによる定型業務の自動化がありました」
お客様の成果
60
業務、
年間 3900
時間の削減効果を実現
デジタルサービス部ICTセンター第一係の後藤 友彰 氏は、RPA 導入に求めた要件として「自治体のネットワーク環境は、セキュリティの観点から情報系と業務系で分離をしているため、どのネットワークセグメントでも問題なく稼働することが重要視された」と話しました。選定過程や選定後の使用を通じて、「Automation Anywhere」が優れているポイントとして、伊橋 氏は「ブランドの信頼性」を挙げます。また、Bot開発や実行の権限やライセンスが詳細に設定でき、自治体特有のネットワークルールの中でも、問題なく稼働できる点が評価されました。 そして、画面キャプチャの精度の高さなどの使い勝手の良さや、提案を行ったソフ トバンクのサポート体制は、職員がBotを作れるようになるまで伴走する点が評価されました。
自動化されたプロセス
今後はRPA未適用の課や業務への拡大を進めていき、中長期的な展望としては「全庁横断的な業務に関してはICT センターに開発を集約していく」とのこと。これにより、いよいよ組織横断的な業務改革へのフェーズへと移行していく考えです。最後に、DXを推進したいと考える他の自治体へのアドバイスについて、新屋 氏は「現場部門がロボットを内製開発することが、ノウハウ蓄積の点から有効だと考える」と述べました。伊橋 氏はトップのリーダーシップをポイントに挙げ、「RPAを用いた改革のゴールに関する共通意識を持つためにはトップのコミットが欠かせない」と話しました。そして、後藤 氏は「トップダウンとボトムアップの両輪でDXを推進していくことが大事だ」と述べ、業務改革をサポートするツールとして今後もAutomation Anywhereをフル活用してきたいと抱負を述べました。
お客様の声
「Automation Anywhereにより、業務に精通した現場部門が容易にロボットを内製開発することができ、ロボット開発のノウハウが組織全体に浸透していくことにつながりました」
「RPA導入に際しては、最初の各部門へのヒアリングを対面で行いました。申請のあった業務の他に本当に自動化したい業務があるケースもあり、各部門の“本音”を丁寧に聞くことが大事だと考えたからです」
渋谷区では、2019年1月に区役所庁舎を新庁舎に移転したのを機に庁内のデジタル基盤を刷新、併せて、業務フローをデジタル化し、さらなる行政サービスの質向上めざすDXを推進してきました。