宝塚市における行財政課題は、世代間の不均衡が拡大し、高齢世代のさらなる高齢化と高齢世代の孤立化の進行などが懸念される社会課題「2040問題」の直面が挙げられます。同市の生産年齢人口は5割を切り、65歳以上人口が4割を超えることが予測される状況です。職員数は、人口動態からシミュレーションすると2027年から減少傾向となり「労働時間にして年間約3万時間の減少」が見込まれ、その対応として、2019年度よりコンサルティング事業者との共同研究の中で、RPAの活用による業務の効率化と省力化がテーマとして挙げられました。さらに、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)がもたらした新たな日常への対応などにより、市の行財政経営を変革するDXの必要性が高まっています。
導入事例のダウンロードお客様の声
「RPAツールの選定は、操作性や管理面のわかりやすさに加え、 "Excelとの親和性"を重視 しました。また、導入後の投資対効果を最大化するためにCSM(カスタマーサクセスマネージャー)の存在も決め手となり、採用を決定しました」
お客様の成果
17
業務にRPAを適用
1170時間
年間の削減時間
RPAツールの選定は、操作性や管理面のわかりやすさに加え、特に重視されたのが「Excelとの親和性」でした。同市ではExcelで管理しているデータが多く、Excel操作を自動化するソフトウェアロボットの開発が、プログラミング知識や経験がなくても容易にできることが重要なポイントであったとのことです。
また、導入後の投資対効果を最大化するためにCSM(カスタマーサクセスマネージャー)の存在も決め手となり、これらのポイントが評価されAutomation Anywhere(「Automation Anywhere Enterprise」)の採用が決定されました。
これと並行して業務改革に対する各職員の意識を統一するため幹部職員に対してワークショップを実施しました。また、職位別にセミナーも開催、トップダウン、ボトムアップ双方で業務改革やそのツールとしてのRPAの必要性を意識づけする取り組みが継続されました。
自動化されたプロセス
今後は、「個別最適」から「全体最適」に向けBPRを本格化していくため、RPA導入も担当課を主体とした取り組みから組織横断的な取り組みに拡大していくそうです。
そのためには行政内部だけでなく、様々な事業主体と連携し取り組みを進めることが肝要です。宝塚市は、2021年7月、宝塚市行財政経営方針を策定しました。この方針の一つである「時代の変化に適応し続けるための基盤づくり」に対応すべく、業務プロセス変革を継続し、変革と協働による時代にふさわしい行財政経営の姿にトランスフォーメーションしていきたいということです。
お客様の声
「職員間に"業務が改革できる"との実感が生まれ自発的に業務改革を進める職員が増加しました」
兵庫県南東部に位置し人口約22万5千人を擁する宝塚市は、2021年7月、「宝塚市行財政経営方針」を策定しました。市民が日々の暮らしに豊かさを実感できる価値を創造するため、これからの時代にふさわしい行財政経営を実現する方針が5項目に定められています。RPAを活用した業務プロセス変革もこの方針に含まれ、今後もデジタル技術を活用した行財政経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。