2015年ごろから業務量が急激に増えた税理士法人 Fでは、職員を増やしたくても新規採用が難しく、業務効率化が経営課題になっていました。こうした状況から抜け出すために最初に取り組んだのが、業務内容の見える化です。会計事務所向けのグループウェアを導入し、顧客データベース、業務マニュアル、進捗管理表などを整備するとともに、属人的な業務内容の標準化・マニュアル化も進めました。しかし、人手による作業を続ける限り業務負荷を大きく軽減 するまでには至りません。そこで、標準化・マニュアル化した業務のうち、定型的・機械的な業務を自動化することを検討しました。
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「作業時間の削減によって職員が能力を発揮すべき専門的な業務へシフトし、職員のストレスを軽減できたことが、RPA導入の最大の効果だと感じています」
お客様の成果
3 倍超
職員一人の担当件数
自動化にあたっては、まずExcelのマクロでプログラムを組むことを検討しましたが、Excelのマクロは容易に開発できるものではなく、時間やコストもかかるために断念。次の一手を考えていたときに、ASIMOV ROBOTICS(アシモフ・ロボテ ィクス)社から提案されたのがRPAでした。
RPAは会計事務所の業務を効率化するツールとして徐々に使われ始めており、情報収集を行っていた同社では、すぐにRPAの導入を決定。RPAツールには、ASIMOV社と業務提携関係にあるAutomation Anywhereの製品を導入しました。
選定の理由は、会計業務を熟知しているASIMOV社からの提案ということもあり ましたが、同社でも他のツールと機能やコストを比較検討したうえで、自社の業務 を自動化するには Automation Anywhereが最適だと判断したからです。
自動化されたプロセス
税理士法人 Fでは、今回RPAを導入した業務の効果をさらに検証したのち、他の業務にも適用の幅を広げていく考えです。現在はRPAのBot開発をASIMOV社に担当してもらっていますが、Botを開発して導入するまでには、業務を見直して改善すべきかどうかコストメリットを見極めるといったマンパワーが求められるため、まず何をやりたいのかという検討を十分に重ね、ターゲットを絞り込んでから次のRPA化に取り組んでいく計画です。
お客様の声
「リモートでBotを起動・運用できる仕組みを整えたことで、全社員が通勤しなくても、在宅で通常業務を行うことができるようになりました。リモートワークとRPAは相性がいいと思います。担当者は出勤しなくても、サーバーの作業で事務所のロボットが動いて仕事してくれています」
税理士法人 Fは、小規模事業体に特化した監査サービスのほか、会計・税務分野において高品質なサービスを提供しています。特に、特殊な団体における税務・会計に関する知見を有し、多様化する課題やニーズを先読みした専門的なサービスを提供しています。