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  • 手作業からの卒業: 金融機関におけるコンプライアンス管理の業務推進
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規制当局は銀行規制の不遵守に対する措置を強化しています。 そのため、銀行業務の責任者は規制を遵守しつつ、資産と顧客をどう守っていくか苦悩する日々を過ごしています。

こうした話をよく耳にしますか?タスクが難しいとされるのには、いくつか理由があります。

  • プロセスで大量のリソースを使用: AML、KYC、または不正取引における調査は、データの収集、ドキュメントの精査、レポートの作成などの人による作業に強く依存しています。 このような非効率性によって、アラートの調査にバックログが生まれ、結果として財務的および規制上のリスクの増加につながります。
  • 断片化したシステム: 多くの銀行システムは独立しており、複数の引き継ぎ業務や手動でトリガーされるタスクが発生しています。 また、銀行は本人確認などの業務に導入しているポイントソリューション用のツールをエンドツーエンドのワークフローに統合する際、作業の多くを手作業で行っています。 そのため、監査官は、システム間のギャップを埋めるために、あるシステムから別のシステムへデータを再入力する「回転イス式」作業を度々行う必要があります。
  • データ収集における複数回の情報の引き継ぎ: 監査官は、アカウント履歴やカスタマーサービスの記録などの内部情報と、登記簿、制裁対象リスト、ソーシャルメディアなどの外部データを参照しなければなりません。 このプロセスは通常、順次行われるため調査を完了するまでに時間を要します。

エージェンティック・プロセス・オートメーションならタスクを最大 80% 自動化

過去に、銀行はロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を導入して、タスクの最大 40% を自動化しました。 現在、プロセスのさらなる変革を目指す新たな機会が到来しています。エージェンティック・プロセス・オートメーション(APA)には、アクションを自動化する能力だけでなく、生成 AI を活用して推論し学習する能力も備わっています。

個人の生産性向上を目的とする AI ツールの場合、単一のアプリケーションスタック内の単純なタスクにしか対応できません。一方、APA では全体のワークフローをカバーし、ユーザーのタスクの最大 80% を自動化します。

マネーロンダリング防止(AML)の取り組みは依然として手作業に依存

図 1 に示すような典型的な AML の事例での審査を例に考えます。 多くの銀行はすでに内部および外部システムからデータを抽出する工程を自動化していますが、残りのプロセスのほとんどはまだ手動で行っています。

監査官が行う必要のある業務:

  • 大量の情報の入念なレビュー
  • 内部アプリケーションへのデータの手動入力
  • 申請者に関連していると思われる他のエンティティの特定
  • 専門的な経験に基づいた決定
  • 内部文書および規制当局における調査および意思決定に関する文章の作成
  • 必要に応じた疑わしい取引報告書(SAR)の作成
  • 内部コンプライアンス管理システムの更新

 

一部業務のみ自動化されている典型的な AML ワークフロー

図 1: 一部業務のみ自動化されている典型的な AML ワークフロー

生成 AI は AML 審査プロセスを効率化

図 2 に示されているように、APA では Bot や AI エージェントを調整し、ワークフローの大部分を自動化します。 自動で収集されたデータソースに基づき、生成 AI が主要なデータ要素を抽出し、調査が必要な他のエンティティを特定、さらに収集されたすべての情報から要約を作成します。

監査官は通常、案件に関する情報を確認するのに多くの時間を費やします。AI を活用した場合、収集されたすべての情報を要約させ、最も重要なリスクの要因を浮き彫りにさせることで、審査にかかる時間を短縮することができます。 調査推奨 AI エージェントは収集された情報を審査し、リスクを軽減するためにとるべき行動を提案します。

エージェンティック・プロセス・オートメーション(APA)は、AML 調査をエンドツーエンドで自動化します。

図 2: エージェンティック・プロセス・オートメーション(APA)によって AML 調査を一貫して自動化し、提案を審査し、意思決定を行うために人間が関与する仕組みです。

審査を行っている人間が要約と補足情報を基に提案事項を審査し、決定を下します。 AI を使用したより迅速な情報の評価が可能になることで調査担当者の役割が変わり、主にデータを収集し処理する管理的な業務から、意思決定の質に焦点を当てた業務ができるようになります。

従来のコンプライアンスのプロセス管理方法とこうした新しい方法との隔たりは、最初はかなり大きいように見えるかもしれません。 まずは段階的に APA を実装することで、進捗を上げ、リスクを軽減し、各段階でメリットを享受することができます。 これまでは超えられないと考えていた効率性やリスク管理におけるハードルをあっという間に飛び越えることができるはずです。

金融サービス向けソリューションについての詳細はこちらをご覧ください。

概要 Ken Mertzel

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Ken Mertzel は銀行・保険における業界マーケティング担当シニア ディレクターであり、財務データを戦略的なビジネス情報に変換することで、業績の向上に貢献しています。

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