オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社は、環境施設の設計・建設から運転管理・メンテナンスまでを担う三井E&S環境エンジニアリング株式会社が当社のRPAソフトウェア「Automation Anywhere Enterprise」を活用して、管理部門や現場部門を含めて横断的に業務を自動化し、3.5カ月で70個のソフトウェアBotを開発、Botの部品も用意することで新しい自動化が生まれるすそ野を広げながら180時間削減したことをお知らせします。
三井E&S環境エンジニアリングでは近年、働き方改革の一環でITを活用した業務の省力化や効率化に取り組み、新たな事業価値創造に向けた環境づくりに取り組んでいます。この中で環境施設事業本部、経営企画部とシステム推進課はRPAの導入を検討し、小規模からスタートさせることで経営会議での承認を経て、検討プロジェクトを始めました。
同社の業務では、1つの作業を大勢が大規模で行うのではなく、1人が1つの作業に取り組むことが多くあります。ソフトウェアの選定を始めるにあたってRPA推進チームは、その人だけの作業を代行してくれる、いわば自分の分身をパッと作れる「文房具」のようなソフトウェアが適切だと考えました。同社は複数のソフトウェアを比較検討した結果、関係者が最も使い勝手が良いと感じた当社製品が採用されることになりました。
導入準備としてRPA推進チームは、まず社内関係者にRPAの動作を具体的に示してその効能を紹介して業務の棚卸を提案し、30ほどの課題が集まりました。選定は複数のソフトウェアを対象にしていましたが、当社のAutomation Anywhere Enterpriseが同社親会社の株式会社三井E&Sエンジニアリングで利用されていたこともあり、導入前の試験運用よりも集中的な開発研修ができる「ボッタソン」を開催し、その機能を社内に体験してもらいました。
導入した後、RPA推進チームは、ユーザー部門を継続的に支援するために、社員と対話しながら業務にRPAを適応する場として「セッション」を早速設けました。各セッションでは、部門担当者が自動化したい普段の業務を棚卸ししてフローに描きながら可視化します。そして必要なRPAの機能を明確にした上で処理をRPAのコマンドに当てはめ、実際の業務で試運転する検証までを、数時間で行っています。こうしてユーザーそれぞれのスキルに合わせた個別フォローを行い、関係者全員が使えるようにしています。
業務改善の取り組みの一環として小規模からプロジェクトがスタートしたRPAの利用は、開始から3.5か月ほどで70のBotが作成されました。この間に180時間ほどの作業時間が削減され、作業品質の向上にも貢献しています。利用している部門は経理課、企画部や人事部、建設部、安全衛生管理室、技術部、O&M運転統括課、設計部、資材部、整備部など多岐にわたり、管理部門だけでなく現場部門でもシステムをまたいで横断的に業務が自動化されています。またBot本体とは別に、簡単な機能に特化した再利用可能な部品(メタボット)を200以上準備したことで、現場の業務改善に必要なBotの量産につながっています。
RPAで業務を自動化し始めて現れた効果として2点挙げられています。まず、いろいろな機能のメタボットが用意されたことで、新しい自動化のアイデアが集まりやすくなった点。そして、これまで実現できなかった新たな業務が生み出されている点です。
2点目について、例えば、工事の報告書提出の催促について、以前はMicrosoft® Excel®で作られた工事予定表の中の報告書名称とその提出期日を、担当者が見ながら電話で行っていましたが、RPAが提出期日を判断しやすいように工事予定表を作り直したうえで、今では工事予定表上の予定をBotが判断し、報告書納期お知らせメールの事前自動送信が可能になりました。これにより連絡業務の負担が減り、納期管理も効率的に行えるようになったといいます。
自動化されたプロセスの例
今後同社は、RPAの利用を本社から大阪や岡山、九州などの各センターに導入するなど、全社的に展開していく予定です。
<参考資料>
Automation AnywhereはAutomation Anywhere, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
その他記載されているすべての製品およびサービス名は、各社の各国における登録商標または商標です。
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